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劇場版遊戯王感想・メモ⑧

(もういないのだ、呼んでもきっと、だめだよ。
海馬君。だって、僕が還したんだ。それでも)
(許されるならば)

倒れそうになる、その刹那
黄金の光の柱が、遊戯さんのもとへ降り注ぐ。


あの日、完成したパズルから発せられた光。黄金の光。
その光よりもずっとずっと強い光。
あの小さな光を浴びたあと、遊戯さんの中にはもう一人の自分が住み着いた。
はじめはわからなかった。記憶がなくなることがあるんだ、っていう程度だった。
でも徐々にその存在を見つけた。
もう一人の僕が、僕の中にはいて、僕ではできないことをしている。ーー怖い。
でもその僕は、僕や友達を救ってくれた。
怖い存在じゃなく、僕が憧れた強い存在だった。
そうして唯一無二の、一番大事な友達にもなった。
一緒に色んなものを見た。
色んな人との闘いを見てきた。戦う君に憧れた。その背中を追いかけた。
いつか君のように強くなりたいって。ずっとずっと一緒にいられると思ってた。
でも、別れはやってきた。
彼は王だった。3000年前、自分の命を賭して闇と戦った誇り高い王だった。
だから君はもう、帰るべきなんだ。
闇と闘い続けて、さまよい続けて、そうして僕の中へやってきた。
もういいんだよ、アテム。
君を縛り付けていた闇は消えた。
君は君の世界へ行かなくては
ーー僕ならもう平気だよ。一人で歩いて行ける。だから。ありがとう
背中を思い出す。
振り返った彼は、きっと笑ってた。

(アテム、)

こういう妄想を、このコンマでやるから、毎回号泣なわけです。


金色の体が遊戯さんと混じってゆく。浮かび上がる、鋭い眼光。
忘れるはずがない。消えるはずがない。
かつての姿よりももっと強く威厳のある姿で。

アテムがそこにいる。

アテムの触れたデッキが光る。
遊戯さんがひけなかったカードを、アテムと共に引く。
遊戯さんとアテムが交互に重なる演出。
アテムはいる。遊戯さんも、ここにいる。たしかに二人で戦っている。

「ばかな・・!!!冥界の、ファラオが…!!!!!!」

ひいたカードをディスクに置く音、
アテムが動くたびに鳴るチェーンの響き。
無機物の音しかしないのは、冥界の次元にある音は、
この物質次元では感知できないからだろうか。

それでもアテムは確かにそこにいる。
召喚したのは、王の永遠の僕。マハード。
ブラックマジシャンかなあ。
アテムが使ったから、マハードになったんだなって。
魔法陣が空に浮かび、ノヴァトリニティとディーバ、闇を粉砕するマハード。


かつて自分が身に着け、その闇の力に勝てず、
精霊となって王に仕えることになった。
その因縁のリングを自分の力で消す。きっと冥界にもっていったのかな。
ラストのアテムが持っていたように。
もうそれにはきっと、闇の力は宿っていない。


全ての闇が取り払われ、最後藍神くんも光に消えた。
世界が光のもと、消えた人たちや町も黄金の粒子となって
再び物質次元である世界に戻ってくる。
仲間たち、モクバやKCの人々。

あと海馬くんがすごい美しい。眠るんですね社長っていうか起きて!!今アテムいる!!!海馬くん!!!!(号泣)


荘厳なBGMの中、静かに慈しむようにパズルを繋ぐチェーンに触れる。
遊戯さんとアテムにわかれる。
そこにはあの日ずっと一緒に過ごした姿のアテムがいた。
もう一人の僕だった。

遊戯さんも成長したのにやっぱりアテムのがちょっと身長が高い。ずるいな!

言葉はない。目と目で語り合って、そうしてうなずく。
ありがとうと、もう大丈夫だよ。かな。そんな言葉が一番しっくりした。
そうして静かに、少し名残惜しそうにパズルに触れるアテムが、光になって消える。


斜め後ろの角度の遊戯さんの後姿。表情は見えない。
でもたぶん、あの日別れた時のように泣いてはいない。
笑って見送ってあげられたのかなと思った。


光の中を漂っていた藍神くん。
静かに光が消えていき、沢山のプラナたちの元で目が覚める。
スタジアムの屋上…?かな?
セラが悲しそうに告げる。

「兄さん…私たちの力は、もう…」
シン様がつけたプラナの印は光となって消えてしまった。
「これでよかったんだ、これで」
マニ…

まっマニ????!!生きてたんかい!!!驚かせやがってもーー!!

仲間たちと無事を喜び合う遊戯さん。アテムの話をしてます。


「えー!お前、あいつにあったのかよ!」
「元気だった?」
「うん、少しだけど話もした」
「いいなあ」

童実野町における冥界の位置づけって一体(真顔)

城之内くんなんかおばけ的なの苦手なのにな…
アテムは大雑把にくくれば死んだ人なんだけど
ずっと一緒にいたせいでおばけのくくりにはならないし
そのアテムに対して元気だった?って外国の友達の近況みたいに聞く仲間たち。


何話したのかなあああああのバーガー屋まだあるのとか
海馬のやつむちゃくちゃやってたなとか
そういう他愛もない話してたら嬉しいなあ


こう、こういう認識力があるからラストの社長の件
冥界にいく=死って連想が当初まったく浮かばなかった。
だってすごく近いとこなニュアンスあったよ…。
童実野町の近所っぽい。エジプトお…


「へへーん!俺も会ったんだぜ!」
「やっぱり!」

何??!!!やっぱりて何?????アテムが自ら言ったの????城之内くん危ないって思ったから思わずきちゃってたんだぜ!みたいな??やっぱり信じてて忘れてなかったらこれちゃうの???

め、冥界近所~~~~


アテムがこれたタイミングがどちらも
世界が暗黒領域たる闇次元に染まりかけた時だったのを考えるに
アテムのいる冥界次元っていうのは物質次元では知覚できない次元で、
けど暗黒領域とは隣か重なりあってて、互いに干渉できる場所なのかも。
海と川の境みたいな。明確なラインがなく、
たまに物質次元たる雨が降ってきて、その雨を伝って物質次元にアクセスできる。
そこに器があれば姿も見えるし干渉もできる。みたいな。

神様なんでもありだな!!!


「…そうか、奴はここにきたようだな」
「海馬君!」
「僕は諦めかけていたのに、君は信じていたんだね」
「…そいつはどうかな」


きょとんとする遊戯さんと獏良くん。このやろーって感じで見てる城之内くん。やれやれ、って顔の杏子と本田くん。本田くんほんとかっこいいな…(再認識)



振り返り歩き出す。その背も、その目も、もう狂気に満ちていはいない。
「…さらばだ遊戯、」
「貴様もまた、誇り高きデュエリストだった!」



すがすがしいほどの表情。笑顔。

いやほんともう…こんな顔、見たことないよ…

あっ!!一回見た!AI闇遊戯と戦った時完膚なきまで!
ってシーンでこんなうきうき顔してた!

あああ…(頭抱え)

こんな表情を遊戯さんが海馬くんにさせたなら、
きっと海馬くんもアテム倒した後(倒せるかどうかは謎だけど)戻ってきて遊戯さんと闘うのではないかな…



「海馬くん、本当にありがとうー…」



自分を負かした遊戯さんに対して
「誇り高きデュエリストだった」といえた海馬くんは
もう憎しみっていう負の依存にはすがらないと思う。
今までは憎しみ怒り全ての負の感情を自分の力を震わすための燃料としていたし、
それは海馬君を強くした。その過去があったから海馬君はここにいる。
でもそれではやはりお前をこえることはできない。
器であった「武藤遊戯」をこえることもできないのだと。
遊戯さんが藍神くんに言ってた
「憎しみの先にはなにもない」って言葉を海馬君も聞いていたし、
少し思い出しもしたのかなあと。

「俺はまた、憎しみや復讐、というものにとらわれていたのか」ってこと。


あの日そんなものを束にしたところで俺には勝てないぞとお前は言った。
思い出して、自嘲したのだろうかなと。
ラストターンの後、海馬くんのデッキの中に
遊戯さんに勝てる逆転のカードがあってもいい。
そして勝ってもいいんだ。
その勝利によって海馬くんが遊戯さんを軽視することはもうないから。


自分に気づかせてくれた存在。
それこそアテムとは違った意味で唯一無二の存在。



LP100のあのシーンで、横顔のアップになる前と後とで手の表情が変わっているところが勝敗がわからないなって思う所以なんだけども、どんな結果であったとしても

「お前では俺に届かない。アテムに足りない」

そう思って一手を放とうとしていたとは思えないのは、
ラストで遊戯さんを認めた発言をしたからだ。


あと、「僕は諦めかけていたのに君は信じていたんだね」
「そういつはどうかな」を見るに、
海馬くんも遊戯さんに引導を渡されたときに、一瞬アテムを諦めたのかなと。
ここは勝者が全てを支配する世界。けれど勝者ですら牢獄からは出られない世界。
遊戯さんの信念のほうが勝った。死者は戻らない。
ならばそれは正しいのだろう。それは認めるしかない。


ーーけれどもそうであるならば、
自分が高次の世界の入り口で見た奴は誰だったのか。
死者でありながら俺と闘い
俺を負かしたあの男がどこかにいたという事実は、けして揺るがない。
なぜなら自分の目で見て、かつて闘ったからだ。
アテムと。見間違えるものか。
だから最後、遊戯さんに言えた。


遊戯お前は、「パズルの中にアテムはいない」といった。
だが、ここにはいない、だけで、どこかにはいるのだ。
俺は見たのだ。あの光の中で
アテムを
呼んでみろ。もはやこの次元を守るためにはそうするしかない。
お前にはできるのだ。
おそらく俺にはできない
口惜しいことこのうえないがお前に託すより他はない
どの道全てが消えるというのなら
お前は友を守るためになにができる?--誰を呼べる?
そんな思いがあそこにあったのかなあと。





さてもさても大団円。
そのままラストエンドテロップへ。
遊戯さんたちの卒業式。

城之内くんと本田くんの号泣にこっちまで号泣。


ずっと私たちの思い出の中にいた学生服の彼らが
更新されてしまったさみしさを覚えつつも
未来に一歩踏み出した仲間たちに精一杯のエールを送りたい。

沢山の思い出をありがとう。記憶にいてくれてありがとう。

元気をくれてありがとう。これからもよろしく!!!!!!!!

杏子を見送る遊戯さんの腕のシルバーが光る
もっとシルバー巻くとかさ、って言われて僕には似合わないのー!って
言ってたかつての遊戯さんの腕で……
杏子のが巻いてたけど!!!

涙腺、仕事やめるってよ

見送る遊戯さんの表情がとても男らしくてかっこよかった!!!







一方海馬くんサイドはというと

なんか…すごい試作機をほぼ完成させていた……

ジャンプの読み切りであやうく精神を冥界に
もっていかれそうになったあのマシン。
藍神君が持っていたキューブを解析したのか
色味の禿げたそのアーティファクトが意味深にうつり、

「これが完成すれば…あらたなデュエルの幕開けだ」

淡々とすごいこと言ってる社長。


「でもその試作機はあまりにも危険だよ。」
「モクバ、あとは任せたぞ」
「兄様…どうか、無事に戻ってきて…」
「デュエルディメンションシステム、始動!!」


神官セト改めTRIBEというタイトルのBGMがバックで物悲しく、
けれども強く心に染み入る中、
宇宙ステーションは黄金の粒子になっていく。

そして次のシーンは太陽。
広がる砂漠を、そこに似つかわしくない姿の男が一人。
身からは黒い粒子が漏れ出ている。
そのむかう先は虚像のふもと、砂漠の王宮。
衛兵はなんの反応もしめさない。
見えていないのか、王宮の主に止められているのか。


玉座には光を携え座っている少年と、
その胸に王の証たる、すべてのはじまりであるパズル。



その相手を目視して、言葉を交わすでもなく、
自らのデュエルディスクを展開させる海馬くん。
さあはじめるぞと言わんばかりに小さく呼吸がもれる

「ふん…」

玉座の主は立ち上がる。
ゆらりとその証が揺れる。まばゆい光の中で、ーーー彼は笑う。








+++

遊戯さんではやはりものたりなかったから
アテムの方へ行った。のではないと思う。
勝っても負けても、自分の「力」という根幹と価値を揺るがしたこと。
遊戯さんへの認めは、そのことが大事かなと。
海馬くんにとっての観念への破壊はここでなされたように思う。
ホルアクティがゾークっていう闇を打ち消したように。
アテムは闘うという同じベクトルの力で海馬くんを打ち負かしたけど、
遊戯さんのは違ったなと。
精神面をぬぐう。荒々しくぐさぐさとだけど。心理フェイズの鬼。
武器を持った肉体全てを破壊して、魂自体に触れた感じがした。

ならばどうしてアテムと戦いにいったのか。

多分アテムと同じ。
過去なんぞに縛られて前に進めない貴様など、って言っていたBCの頃。
自分は未来を見てきた。
否、過去はただの踏み台であり、なんの意味もなさない。
負のレール。それを全て壊したからこそ己がある。
振り返っている貴様に負けるなど言語道断。
って思ってたと思うんだよね。
でも遊戯さんに負けた(負けていたとしたら)ことでなにより自分がアテムっていう
「過去」に縛られて、その決着を求めていることを知った。
アテムもそうだったんだなってようやく知れた。
過去にすがっていたわけではない。
過去と向き合わない限り未来に行けなかったのだと。


アテムも自らが行ったことを思い出さねばならなかった。
自分が誰なのか。何をして生きていたのかを
知らないと未来にいけなかった。
それと同じことを、過去というものに
向き合う覚悟が海馬くんの中にできたのかな。
人間らしい弱さをもった海馬くんの弱さがまたひとつ力になったかなって
だから映画の海馬くんにはすごく達成感というか
そういうのを感じてすがすがしい。
彼が選んで導きだした答えが光の中にあったこと。
それが嬉しかったんだなあと思う。


追記。
最近思い始めたけど、海馬くんにとってアテムは
過去でもあり未来でもあるんだろうなって。
だからどちらにせよ彼の人生に必要不可欠な存在だったんだっていう
ただこれだけのシンプルな答え。
知れば知るほどひとつの線が通る未来な男海馬瀬人