劇場版遊戯王感想・メモ①

4回の観劇をへてようやく落ち着いて、

いや落ち着いてはいないんですが

リアルタイムの思いを残しておきたいので感想を書こうと思います。
(書き終ったのは11回目の観劇後です)


一言で言えば、高橋先生はじめ、高橋先生を口説き落としたプロデューサーさんや、その思いを劇場版アニメとして作ってくれたスタッフさん・命をふきこんでくれたキャストさん全員に、本当に感謝しかない映画でした。

アテムという遊戯王にはなくてはならないキャラクターを冥界に送った後の話、というだけですでにハードルは激高だったと思うのに、タブーであろう部分を全てクリアして、ファンの琴線を全てついてくる脚本と演出が本当に見事で、11回見た今も最後のシーンは涙なしでは見れないです。
というかあのシーンで涙腺は決壊するので他のシーンが全部ふっとんでいくという…

個人的に肩を震わせるつっこみどころも多々あってあげればきりがないんだけども、
とんでもな中にすごく遊戯王らしさがこれでもかってくらい内包されてて、

ああ…遊戯王だったな…

って初見なったのはそのせいだったのかな~と思いました。

オカルトの要素だとか、敵の闇の心だったりとか、自分たちの内面問題だったりとか、
私の思う遊戯王らしさって、誰しも内面に闇の部分や弱い部分があって、
けど誰もが信念のもとに生きていて、
作品の中でそれに沿って自分の試練に立ち向かって、
最後にはキャラクターを通してその試練を考えさせられるというか、
それを訴える力がすごいっていうところなのだけど、
今回それがいかんなく発揮されてて見ていてとても爽快だった。

感想というより映画を時系列でぽつぽつ思い出しながら
コメントいれてこうと思うのですごく長くなってしまった。
自分用のメモ的なもの。暇つぶしになれば幸いです。

※アニメ遊戯王シリーズ全体(とくに5D's)が好きなのでそのネタとかもちょくちょく出てきます。
※腐ったことは言わないようにしてますが滲みでてるかもしれないのでご注意ください。



***

神の絵コンテから物語をはじめよう!

高橋先生のイメージするマルチバース理論の映像。
いくつもの次元が光のもとへ集う。

その中には黒く淀み崩壊する球体の姿と、黒い淀みを振り落としながら光へむかう一団となる球体。

これはものすごく今回の物語の基礎な気がしました。
シン様の目指したこの次元を捨て、高次元へシフトするというのは、
「この次元にある闇を取り払い光を宿した選ばれた民だけを理想郷へ導く」もので、黒い淀みとなり消えた球体は闇に飲まれた次元。黒い淀みを振り払い光の一団へ加わった世界は闇に飲まれなかった、高次元への扉を得た次元。と解釈したのだけどどうだろうか…

その球体のひとつの中へ入っていくと、沢山の銀河と徐々に太陽系。地球。
その上に鎮座するKCマークの宇宙ステーション。

中には直立不動の海馬くん。

その狂気を秘めた視線の先にあるのは、欠けた千年パズル。

速報ではじめこれ見た時死ぬかと思った

作画があまりに美しすぎなのと

何 えっ???何??????どこから持ってきたそれ…?!っていう驚愕。

その後の展開で墓掘り返しましたって聞いた時
また卒倒しそうになったけどでも全部見た後だと許してしまう。

海馬くんとパズル、宇宙ステーションが黄金の粒子になってタイトルに。
まさかこれが最後回収される伏線なんて誰が予想しただろう。凄絶なネタばれだ!





タイトルが砕けて場面は砂漠。エジプトへ。
パズルの発掘作業中。これはいつ頃探し始めたんだろうか。
ジャンプ読み切りでセラに「冥界」の存在を示唆された後、って
考えると半年くらいだけど、KCの技術力をもってしても
それだけ時間がかかってるってことはそれだけ困難だったのだなと。

汚ない手でパズルに触るなクソガキ!されてたモクバがスーツを着て立派に成長してます…


副社かっこよくなって…でもまだ小学生…(悶絶)
月に7億稼いでるけど…(エイプリルフールKC入社試験要項参照)
って思ったけど13歳って中学生だ?!それでも驚異的…
作業の全面指揮をとってる様子。


モクバは今回の映画で一番つらい選択をした子ではないかな。
大事な人との別離。信じて待つこと。その場所を守ること。
けど彼は兄様と違って世界と折り合いつけて生きていけるので兄様もきっと安心です。

「兄様、僕だよ。モクバだよ」

モクバ好き友人曰く兄様相手には僕。
藍神くん相手には俺だった!とのことで(ほんとだ!!)
意識して使い分けてたんだろなあってまたしみじみしてしまった。




場面は変わって懐かしの遊戯さんちです!

顔が凛々しい遊戯さん!ああああお久しぶりです!!!!!!!!!!

「行ってきます!」

日舞台挨拶にて、自分の役の見どころ聞かれた風間くん曰く

「今回遊戯は少しだけ、意識して声を低めに出してます。遊戯とアテムの間くらい。
冒頭その違いを聞いてみてください。

…海馬が出てきたらそれどころじゃなくなると思うので…」


せやな……


杏子が迎えに来ないことをいぶかしげにじーちゃんに問われる遊戯さん。
照れながらそういうのはやんないんだよー!って言って立ち去る。

このなんとも昭和感ある言い回しが遊戯王~~~!て感じする。

神語録が増えた瞬間であった。
杏子がうちにこないのは途中で待ち合わせしてるからです!!
へ~デートかよ?
友達以上恋人未満な感じな気がしたけどどうなんだろう~~
続々登場する懐かしの仲間メンツ。
獏良くん城之内くん本田くん、

か、苅田先生ー!!!!

後遺症で獏良君苦手だったりしてないんだろうか。

遊戯さんたちの日常は穏やかそのもの。
お昼時間に屋上で互いに将来はこうしたい、
ああなるかなっていう夢の語り。
遊戯さんは将来ゲームデザイナーになりたいそうで、
そうなると一番のライバルは御伽くんだな~て思ったりした。

あと遊戯さんも杏子もごはん食べるの早くて笑う

このデュエル脳化加速してると思われる童実野町の高校で
デッキとデュエルディスクはなぜ没収されたのか…
城之内くんが遊んでてふざけすぎたのかな?(風評被害)


屋上から戻ってきたら見知らぬ生徒がいることに気づく。
誰だったか思い出せない面々。
本田くんがまっさきに思い出す。流石本田くん!「藍神、藍神だ」
不思議な転校生「藍神くん」を認識する遊戯さんたち。
遊戯さんたちが知覚するまでずっとそこにいたのだろうか。
一度目のミスリード。遊戯さんたちの方向へ視線をむける藍神くん。
この時点でもう獏良くんを見てたんだなあ…


夕暮れ、デッキとデュエルディスクを返してもらった帰り道。

デュエルディスク返してもらえてよかったね」
「おうよ!これさえあれば… なっ遊戯?」
「うん」
「お前だってそれ、大事なデッキだもんな」
「うん」
「……ていうか、」「もう一人の、僕が」

立ち止まる遊戯さん。

「遊戯?」

思い当たる節のない杏子と、察する城之内くん。

「あ、なんでもないんだ、なんでも…」

遊戯さんはアテムと別れたあと、前に進むと決めたのに、若干の戸惑いを見せていた。


個人的にはこれがとても嬉しくて、救われた気がした。
遊戯さんはジャンプの主人公であるし、かりにもあのアテムにも勝って
強く一歩を踏み出した存在としてのメタファーでなくては
いけないのだろうなあと思いながら、
個人的には悲しむことがあったんじゃないかって思ってて
でもそれをこちらが思ってしまったら、未来へ一歩を踏み出した遊戯さんと
別れたアテムに対する信頼の裏切りになるのではっていう不安があって。


だから冒頭で遊戯さんはアテムと別れて寂しかったし、
それでも乗り越えなきゃいけないって自分に言い聞かせてて、
アテムを忘れようとしてるわけじゃないけど
少しづつ距離を置こうってしてるていう事実に胸が締め付けられた。

一人の高校生なのだ、遊戯さんは。
見ているこちらは強い人だと思っているけど、
本人はずっと自分を弱虫だって思ってて、アテムにもそれを告げている。
でもアテムは言った。

「お前は弱くない。やさしさって強さ、俺はお前にそれを教わった。」


剛を手なずける柔の強さに似た。
でも本人にあまり自覚がないように思える。
その強さなど関係なく悲しみはやってくるし、
それを乗り越えようとしている姿にすごく勇気をもらったというか… 
ありがとう遊戯さん…

そしてその狭間であってもデッキをずっと持ち歩いていたんだっていうところにまたぐっとくるわけです。

(昔神のカード持ってたとき盗まれそうになったことがあるのを考えると「キングオブデュエリスト武藤遊戯のカードたちって考えれば防犯的な面で持ってた、っていうのも考えられるけどそれは第三者目線でしかないだろな)

そんな遊戯さんに城之内くんは言う。


「なあ遊戯、無理にあいつの記憶、消す必要ないんじゃないか。」

城之内くんはいつだって未来へむかうための一言をくれる男だった……

アテムとの別れを惜しむ面々に喝をいれて、
アテムの背中を最後押してあげたのも彼だった。
その彼の一言だからこそ意味があるシーンになってるなあって思った。

そしてまさかの闘いの儀劇場版。
影のつけ方や色味も当時のアニメを意識したって
こだわり方に感謝しかないし、あと

新規オシリスCG死ぬほどかっこいいんだけど????!!!!ドジじゃない!!でもドジっちゃう!!!!!!!!


美しくて、原作通りの立ち位置で闘って、
もう一人の遊戯さんたるアテムは冥界へ帰っていく。
原作でも一番大好きなシーンを書き下ろし作画で見れただけで
もはや屍と化したも同然だったけどまだ開始15分くらい

ひゅ~~~~…この映画、手加減一切ないな!!!!!

冒頭から妄想が長すぎて進まないよ!!!!
でもこれとっても大事なとこ(個人的に)だったから許してほしい。


そんなセンチメンタルになってる遊戯さんたちの近くでセクハラ事件が発生していた!

空気読んで!!!!!!
回想から戻ってくる時の遊戯さんの息を吸う演技がすごく好き。
セクハラを受けているのは藍神くん。

「藍神い…お前ほんとに可愛いなあ…」

初見本気で意味がわからなくて吹き出すのも忘れたシーン。牛尾さんこっちです。
軍団がまた無駄にアフレコうまくて笑う

「や、やめてください…」

お前次元飛ばせるやないか!なにノリノリで痴漢プレイにつきあってんだ


止めに入る城之内くん。やつらは札付きの悪だった!

遊戯王世界札付きの悪の概念どこかおかしい

いじめられてる藍神くんを助けてクラスメイト藍神くんを友人として強く認識する。それは同時に互いに同調し認識しあうことでここにいられるというプラナの力とこちらの波長がリンクした瞬間でもあった。


でもふんわりとした認識のせいで、「少し忘れている」という感覚に陥る面々。
そうした中で告げられる「仲間の記憶だけは、忘れたくないよな」という言葉が、
遊戯さんにどう響いただろうか。
友達じゃなくて「仲間」っていうのが友情メンツの根本だな~て思う。
にしても遊戯さんたちより早く藍神くんの存在を認識した百済木さんて一体/(^o^)\

呼び出しされた廃墟ビルに律儀に行く藍神君。

なんで行った????


「言われたとおりに現れたねえ藍神くん」

初見軍団の一人のシルエットが乾いた叫び時代の遊戯さんに見えて
二度見したのが本当にショックで遊戯さんに謝りたい。

「これから儀式を始める!」

なんか高そうなカメラ構えた百済木さんと鎖もってるモブが藍神くんにつめよる


「こいつでお前を世界の人気者にしてやるよ」
「良かったなあ~」
百済木さんに礼を言いな!」
「今回のテーマは、、、痛みだあ!」
「はーっはっはっは!」(軍団全員)

何一つ意味が分からず吹き出すのも忘れる初見(2分ぶり二度目)

いやこれ真面目なシーンなのか笑えばいいとこなのかほんとわからなくて
ただ百済木さんが藍神くんのこと大好きなのだけはひしひし伝わってきて
ヨカッタノカナ~…?ってなってるとこに藍神くんも笑いだして

意味不明度カオスMAX。

「…君たちの記憶に、僕は住んでいるのかい?」

本編に戻った!!意味深な言葉を漏らした藍神くんに百済木さんがひるむ

「…?お前、藍神、だよな…?」
「君たちのようなクズでも存在を認可してやってるのは誰のおかげだと思ってる」

や、やめてください→クズは粛清

藍神君の沸点が謎すぎる


キューブの出現の仕方がすごくきれいなCGで好き。
空間の隙間からぞろろと出てくる感じ。
まっくろくろすけが小さい穴からぼわって出てきたの思い出す。
プラナたちの意識が亡霊のように現れ、
キューブの力で百済木さんは次元を飛ばされてしまう。
妙に良作画。惜しい人をなくした…。


ラストでちゃんと帰ってこれたのかすごい気になるキャラでした。
撮影機材のビデオだけがその場に残され、
藍神くんの立ち去る姿を撮り続けている。
そして暗闇に溶けた刹那、全く別方向から現れる藍神くん。
この不気味さを表現したシーンなんだろうけど、
初めはそうとしか見えなかったんだけど、

何回目かでビデオが4K撮影されてたのに気づいてからはもう百済木さんの本気度に胸を打たれるばかりになってしまった。

なんかほんとにすごいキャラだった…

一方そのころ海馬くんはまさかのアテムと対峙していた!!!!!

ここの描写が本当に素晴らしくて…素晴らしくて…言葉にならない…
語ったらチープになる…この劇場版全部…(感想とは)
とにかく終始鳥肌が止まらなかった。
後姿だけでわかる。アテムだって。歩き方と、その背と。髪のとがり具合で…
あとスタイルがすさまじく良い。

おしりすごくない?????綺麗すぎない??????
予告PVの時は扉が開くかんじの演出だったけど扉がなくなってる…
だからあのシーン冥界の扉からやってくるの…?!
アテムは冥界の住人だから戻ってきませんって神が言ってたけど
それが覆るの…?っていう戦々恐々だったけど

違った!!!

ものすごいSEと共に眼光が鋭く映る。心臓が死ぬかと思った。
この日を待っていた海馬君

「勝者のままいずこともなく消えた貴様を俺の前に呼び出すことは容易ではなかった」
「だがついに!その執念の結晶こそがこのデュエルディスクなのだ!」


メイクアップ海馬くん。美しすぎる指。


「お前にこの俺が倒せるのか?海馬!」

あ、煽りよる…!!!!!!!!!もういやだかっこよすぎて死ぬ

「海馬!貴様のデュエリストとしての魂を全てかけ!この俺に挑んできな!」


アテムもステーンバイデュエルディスクがセットアップされるのと
デッキをいれる動きが細かくてすごくかっこいい
でも初見、すごく、違和感があった。
理由はわからない。
ありえない映像を見ているぞっていう違和感からきてたのかな…?
アテム。その正体は海馬君が執念の結晶で作り上げた
デュエルリンクスソリッドビジョンシステムで教会?に召喚されたソリッドビジョン。

王様と海馬くんの死ぬほど楽しそうな顔と遊戯王至高の一曲熱き決闘者たちのアレンジ相まってここで震えなかったらデュエリストではない

光宗さん本当に素晴らしい楽曲をありがとうございました!!!!

前に戦ったのは大観衆がいるコロシアムだったのに
今回は二人しか入ることを許されないサンクチュアリ

ほんとどこここ…

ブルーアイズがこれまた素晴らしく美しくて震えた…
一気に三体でアルティメット…!!!!壮観だ…!!!!
今回人形以外のモンスターすべてCGでいくという決定だったそうですが
(ガイアロードのぞく)、CG技術の総結晶たるや素晴らしかった。


ツイッターでも呟いたけど、オルタなんかは地面から出てきて
指先をぐぐぐって伸びするように広げるんですね。
そこが本当に細かくてかわいくて愛しい…


デュエルはアテムの過去情報を海馬君の脳内記憶情報から
アウトプットして作り上げているそうで、海馬君いわく

「人を逆なでするその態度」もそのものであるという…

過去敵として戦った相手にはそう映ってるかも。羽蛾くんとかとくに。
相棒には終始優しかったし城之内くんとかは無条件デレだったから
あの二人の脳内情報を渡せばまた違う王様像になったかもしれない。

しかしほんとに王様が楽しそうにデュエルするんだ…

それはどうかな?も、海馬くんの中では王様はこんなに自信満々で、
楽しそうにデュエルをけしかけてきてたのかって思うとひどく胸が苦しくなった。
そして神の怒りももったいつけることなくアレンジBGMで登場

あーーーーーーーーーーっもうほんとに熱くてまばたきすら惜しい。

そんなデュエル。

「遊戯…常に相手の予想を超える一手と、闘いの中で瞬時に戦略を読み、裏の裏をよむ駆け引き、貴様は圧倒的に不利な条件でも笑みさえ浮かべ数々の強敵を倒し、この俺にも屈辱を与えたつもりであろうが、見ろ!俺たちのデュエルは進化する!!!!!」

こんな感じのことを言ってた
この「俺たち」は遊戯さんと海馬くんのことだと思ってたけど
「ブルーアイズと俺」って解釈してる人もいて、
あっっなるほど???!!とも思った。

今日こそ貴様を、完膚なきまで!叩き潰す!(すっごい爽やかないい笑顔)

ここのデュエルシーンは海馬くんの顔に「狂気」「感情の激昂」を表す
斜線がほとんどなくて、アテムと戦うだけでストレス発散というか
落ち着きを取り戻す海馬くんという生き物が
本当に大変な生き方してる人だな…って思ってしまう(好き)
しかしながら作画が本当に素晴らしかったよ~~~


俺のライフを糧として!の部分とか、
一度腕をひいて、ばっと天をつかむように腕をのばす。

いや、もう、かっこよすぎて絶句だよ!!!!!

ムキムキだしね???!!!!!!
原作こんなにムキムキじゃなかったよ海馬君!!ちょっと脳内情報偏ってない?!
チェーンに縛られて2ターン封じられて微動だにしないブラマジと
いやいやしてるアルティメットの差にもだえ
遊戯さんを昔から支えてきたカード代表エルフの剣士もがんばる。
ぶっとぶ海馬くんの足の長さに目をみはる 

飛び方も美しいですね社長・・・・・・・

「この俺にも屈辱を与えたつもりであろうが」
ってとこに、いやアテム「屈辱与えてやったぜ!b」て
思ったことないと思う!!!ってつこみたかった。
海馬くんは基本海馬君視点のみなので仕方ないとはいえ
アテム知らない人が見たらこのアテムさんて人は嫌味な人なのねって
なるから完全に風評被害



次々に現れるこれまでアテムが扱ってきた
モンスター・トラップ・マジックカードたち。

これを出したらこれで返す。
テニスのラリーのようなデュエルを二人はできる。
それは互いを知り尽くしているからです、という旨のことを
監督が原画展で言っててうなずくしかなかった。
これは遊戯さん(表)と海馬くんの話だったけど、
海馬くんの知ってるデッキはアテムと遊戯さんのデッキだ…

それはもはや信頼となにが違うのか。

ラストターンの攻防、ネオブルーアイズがフィールドに戻り、
海馬くんへのダイレクトアタックを中止した後ガールを攻撃、
ディメンションリフレクターで跳ね返してAIアテムは自分の勝利を確信する。
けれどそこにはエンハンスドカウンターを発動した海馬君の姿があった。
(ここの言い方がすごく良かった)

このカードは作中にもなく、OCGにもなってないのかな?
アテムのいた頃にはなかったカードの位置づけだと思う。
だからこそAIでは対応できない。無言のまま立ち尽くすAIアテム。

「所詮我が記憶の道化にすぎぬか… 消え去れ!!!遊戯!!!!」

ここで海馬君にここ一番の狂気が見えるところが本当につらい。
そしてAIアテムはそのまま攻撃を受ける。海馬くんの脳内にはなかった。
負けるアテムの姿が。
だからこそ何をするでもなく立ち尽くしたままだったのだと思う。

ここのデュエルは本当に、本当に熱くて素晴らしくて、
これが見たかった!っていうファンの夢も期待も詰まってて
アテムの「それはどうかな?」の言い方と表情とかも震えるほどアテムで、
風間君もすごい楽しそうで、もっといろんなデュエルを見たかったなあって、
ファンとしては楽しくて嬉しいデュエルだったけどすごく寂しくもなったから、

当事者である海馬くんの失望感と喪失感たるや想像を絶する。

このデュエルはアテムの過去情報のもの。
そこに未来のアテムはいない。
海馬くんばかりが未来にきてしまった。
その憤りたるや、自分で作ったビジョンに対していかんなくだめだしをし、
でも完成発表会の準備しろって指示し、
KC科学者総ぽかんという不思議状況を生み出す始末。

今進化した自分が倒すべきは、いずこかで同じように進化しているであろう
アテムであり過去の幻影ではない。
そうして作り上げたソリッドビジョンシステムと同軸で、
海馬君の執念は墓場を掘り起こした。
これ初めて聞いた時耳を疑ったし、第一速報の時点で
さすがの海馬くんも死人の墓荒らすようなことしないだろうって思ってたけど

大々的に掘ってた。むしろ冒頭でせっせと掘らせていたこの事実。

ただこの映画を見たあとうろおぼえであった原作を読み返してみたら
海馬君がこうなったの大体アテムのせいだったりしてたので、
アテムには悪いけど許してあげておくれってなるほどには社長は今回健気だった…
狂気的健気さという新しい扉な気がするから
海馬くんって存在は本当に唯一無二だなって思う。


デュエルリンクスソリッドビジョンシステムの説明のシーンで
流れてるBGMがすごく重厚で大好き。でっでーででででのやつ
細かく説明されてたけど仔細に思い出せないので有志の情報を待とうと思います。
水飲んでる社長が貴重だったなあていうのと、デュエル中のアテムショットの中に
最後立ち尽くしたアテムの表情ショットがあって(多分)
海馬くんはそれをどんな気持ちで見たんだろうなと。